房総ビワの歴史

千葉県におけるびわ栽培は、宝暦元年(1751年)に始められたと言われており、260年以上の歴史を有しています。皇室への献上は、明治42年(1909年)6月20日に安房郡富浦町南無谷
(現南房総市富浦町南無谷)木村兼吉氏らによって始められました。

房州ビワは、日本三大ビワの一つとして知られています。房州ビワは、中世には房総半島一帯で生産が盛んになりました。

房州ビワの生産地として知られる南房総市では、江戸時代には大名や旗本たちによって栽培が奨励され、また、房州ビワは藩主たちの贈り物としても重宝されました。房州ビワは、その形状や色合いが美しく、甘みが強く、酸味が少ないことが特徴です。

房州ビワの生産は、大正時代には全盛期を迎え、南房総市内のビワ農家数は約4,000軒にも達しました。しかし、第二次世界大戦後、ビワの需要が減少し、生産量も減少していきました。また、1960年代には、病気や害虫の発生によって房州ビワの栽培が困難になり、一時期は生産量がほとんど無くなってしまいました。

しかし、1970年代になると、地元のビワ農家たちが協力して病気や害虫の対策を行い、栽培技術を改良することで、房州ビワの生産が再開されました。現在では、南房総市を中心に栽培され、地元の農家たちや関係者の努力によって、品質が向上し、再び全国的に知られるようになりました。

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